八代亜紀さんが亡くなったそうで

カラオケ作成時代、演歌はほんとタコ耳できるほどコピーしてMIDIデータ作ったのですけど、演歌って売れるべくして売れる曲と、型にはまった絶対売れない曲ってあるんです。

その型にはまった典型的な売れない構成が、

イントロ→Aメロ→Bメロ→間奏A→Aメロ→Bメロ→イントロの流用→Aメロ→Bメロ→間奏Aを流用、最後はテンポを落としてお終い。

楽器の構成もどれもこれも全く同じ。イントロなどの旋律が生ギターから始まってアコーディオンに変わって今度はマンドリンになり~の。ドラムは微かに聞こえる程度。でギターのアルペジオが常時入っていてサビでストローク、ストリングスで抑揚をつける。

これが体験上最も多い、おそらく90%以上の演歌の構成です。しかし、八代さんの舟歌は

構成が全く違うのです。イントロですでに間奏を匂わせておいて、もちろん作曲も普通の演歌とはちょっと雰囲気が変わった旋律で、サビ終わりの一人で歌い上げる漁師歌、その一風変わったキャッチさが普段演歌を聞かない人でもなんとなく最後まで聴いてしまうという、一風変わった曲なのです。きよしのズンドコ節もそうなんですが、お客さん参加型というコンセプトを最初から持っていてここで会場を沸かすとか計算して作られているのです。こうやって、売れるべくして売れるにはまず型にはまった演歌を止めるべきなんだと思うんですけど、あの業界特殊でして、ぶっちゃけ売れても売れなくても歌手は知らないけど作曲家は困らないんです。なぜならほとんどが同じ作曲家だから。演歌を聴く世代のリスナーも演歌に刺激を求めていないんです。知ってるような知らない曲をお茶の間のNHKで聴ければそれでいいのです。歌手にとっては、どの歌が当たるのか、9割の駄作か1割のチャンスのある曲を貰えるのか。それが運なのかコネなのかなんなのかはそっちの業界は詳しくないので知りませんが、八代亜紀さんはチャンスを与えられた幸運な人だったのだと思います。


それにつけても、未だに作曲家や作詞家を先生と呼んでるの演歌業界だけですよ。いい加減これ止めたほうがいいと思うんですが…

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