最近のボーカル音源ってすごいですね

私が初めてボーカル音源をいじってみたのはVocaloid MEIKOでした。当時、作成依頼の歌曲の仮メロにヴィブラフォンとかフルートとかオーボエとかカラオケのガイドメロディによく使われる音を使用していたのですが、やはり仮でも人間のボーカルで「ラララ~」と入れたほうが伝わるし、印象もいいわけです。そこで、発売されたばかりのMEIKOを導入してみたのですが、まぁ一発で人工音声だと分かる音なわけです。しかし、ガイドで「ラララ~」程度で使うくらいには、まぁいけるかな?という感じでした。それから次世代にて初音ミクが出てくるわけですが、正直、私にはあの人工的な機械音声はどうにも肌に合わなくて、それ以降はボーカル音源に全く興味がなかったんです。それから10年か20年かそこら経ち、2年くらい前にNEUTRINOいいよって勧められて聴いてみて実際メロディ作って歌わせてみたところ、あの無性に苛ついた人工的な機械臭さがなくなっていて、「おお、これはすごい!」と感動しました。そして今日、遅ればせながら重音テトのサンプル聴く機会があって、聴いてみたところ、完璧といえるクオリティじゃないですか!予算のないゲーム音楽などには十分使えそうなクオリティです(実際商用に使用するのにいくらマージン持っていかれるかはわかりませんが)毛嫌いして聴いていなかった間に人工音声音源もここまで進化していたのか、と驚くばかりです。しかし、一方ではミュージシャン自身の首を締めることにもなるのです。過去に一番サンプリングが簡単だったドラムが音源化されてスタジオドラマーの仕事がごっそり無くなったのと同様、再現が難しいと言われていたオーケストラの各パートやギターですら記憶媒体の大容量化で打ち込みに移行していった結果、BGMなら一曲あたりの作成単価が作曲・編曲・録音・ミックス全て合わせても予算1万円を切る羽目になってしまったのです。これ、私がこの仕事始めた頃の相場の1/3ですよ。給料3分の一になったら一般の会社だったらストライキやデモの騒ぎじゃありませんよ。ここがフリーランスの弱いところ・・・です。

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平林征児's DTM

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